14 Jan 2026

宮﨑 優 look.2

二つの“私”が出会った瞬間、新しい表現力を手に入れられた

Netflixシリーズ『グラスハート』でヒロインの西条朱音を演じ、感情豊かなみずみずしい演技とパワフルなドラムを披露し、世界で注目を集めた宮﨑優さん。現実世界でもバンド「TENBLANK」としてデビューを果たし、さまざまなファッションを着こなすモデルとしても活躍。そんな、いくつもの表情を見せる彼女がlook.2で着たのは、ブルーのリボンシャツとホワイトのジップスカートで魅せる爽やかなコーディネート。

「リボンとフリルがついた上品なシャツにあえてシワをつけた、ギャップのあるデザインがかわいかったです。スカートとヒールに、私が好きなヴィンテージの雰囲気を感じてすごくテンションが上がりました。全体的にカッコいいけど、生地の質感や色使いでナチュラルな印象もあって、この着こなし、お気に入りです!」

Yu Miyazaki look.2

気分を上げ、日常生活に彩りを与えるプライベートの服も大事だが、自身が普段から向き合う役にとっても服は欠かせない存在だと語る。

「役を演じる時に服の力をすごく感じますね。その人がどんな人物かって服に結構表れると思っていて。同じラフな格好でもデザインや色の選び方はもちろん、ちょっと汚れていたりヨレてたり、そういうちょっとした部分にもその人らしさのヒントがあります。撮影期間中は、その時演じている役っぽい服をプライベートで着て、役作りに活かせたらと考えています」

その経験は、世界で人気を博し、彼女の代表作の一つにもなったNetflixシリーズ『グラスハート』のお芝居でも助けとなった。

Yu Miyazaki look.2

「私が演じた(西条)朱音の衣装を担当してくださったスタイリストさんが、『どういう服が好き?』と一緒に話し合ってくださる方だったので、私が抱く朱音のイメージをお伝えしました。最終的には、もちろん作品の世界を形作る柿本(ケンサク)監督やプロデューサーさん、スタイリストさんたちが決めてくださったのですが、作品の中で朱音がバンドTをよく着ていたのは、私がバンドTが好きだと伝えたからかな……なんて勝手に思っています(笑)。『グラスハート』を撮影しているときは、私自身もバンドTにデニムやスカートを合わせる格好をしていました」

全身全霊でヒロイン役を演じた『グラスハート』では、新しい女優としての感覚を手に入れ、改めて演技の面白さ、魅力の一端に触れることができた気がしたという。
「オーディションでお芝居をした時、はじめはうまくできなかったんですけど、お芝居を何回もやらせていただく機会がいただけたんです。演じる度に自分の中で感情が変わっていって、その先に演技をしてる自分とそれを俯瞰して客観的に見ている自分という二つの“私”が一緒に存在している不思議な感覚になった時があって。あとで周りの方から、その時の芝居がすごく良かったっていう話をいただきました。なかなか経験できないのですが、今はあの瞬間をずっと探し求めています。その感覚を味わったからこそ、他の方のすばらしい演技や面白い作品を見ると、『私もこういう役や作品をやりたい!』ってワクワクします。2つある俳優としてもモチベーションの一つ。

Yu Miyazaki look.2

もう一つは宮﨑さんを、そして演じる役を愛して見守ってくれるファンの声だ。

「私は小さい頃から俳優になりたい夢を持って活動をしてきたけど、なかなかオーディションも進めなくて辞めようとしました。『これがダメならもう……』と覚悟を決めながらも、最後のお芝居を楽しむ気持ちで『グラスハート』のオーディションに臨んだら、朱音役をいただくことができた。それは朱音とも似ていて、ファンの方から『朱音ちゃんみたいに、宮﨑さんみたいに頑張っていこうと思いました』『宮﨑さんの姿を見てドラムを始めました』といった前向きなメッセージをいただくとうれしいと思うと同時に、私も勇気づけられます。これほど人の人生を変えてしまうような仕事って、なかなかないすごいものだと思っているので、今は続けていきたいと考えています」

まさに、俳優・宮崎優が今ここにいることは奇跡なのかもしれない。俳優人生をリスタートさせたとも言える経験を経て、役を演じることに対して大事にしているのは、“自分らしい自分でいること”のようだ。

「50人から100人ぐらいのスタッフさんに囲まれながらお芝居をさせていただいたり、数千人の観客の前でドラムを叩いたり、いろいろな経験をさせていただいてすごく度胸がつきましたし、多くの人と力を合わせた作品作りの楽しさを知りました。ですが、やっぱり緊張してその場の雰囲気に飲まれてしまいそうな時もあるので、自分のペースを保つように心がけています。こういったインタビューや番組に出てお話しする際に心拍数が上がって早口になりがちだけど、なるべく心を落ち着かせます。そのために、現場を事前に見られる場合は一人でぐるぐる歩いてみたりして、体に慣れさせていたり。もちろんお邪魔にならないよう皆さんがいないタイミングを見計らって(笑)」

Yu Miyazaki look.2

役に、そして自分自身に真摯に向き合う宮﨑さんが、今後自分の体を通して表現してみたいと考える役とは……。

「心理学にすごい興味があって、普段の自分の精神とはリンクしないサイコパスやソシオパスの心理状態や行動が気になるのもあって、私にとっては個性の極限と思えるそのような人格をお芝居を通して表現してみたいなって。サイコパスと聞くと大体イメージがあると思いますが、人はそれぞれ違う部分を持っているので、その中でも新しい、または違う性質を持った人物を演じられたらと思っています。私が演じることになったら、皆さん、観てくださいますか?(笑)」

これからの活躍が期待される宮﨑優さん。今回の撮影を通して感じるのは、さまざまな役を通して観る人たちを魅了しながら元気を与える存在であるということ。これからのエンターテインメントには、宮崎優が必要なのだ。

→look.1では、宮﨑優さんのファッション観や休日の過ごし方など私生活について聞きました。


Direction : Shinsuke Nozaka
Photo : Naoya Toita
Movie : Tomohiro Yagi
Stylist : Yusuke Yamaguchi
Stylist support : Mika Koyama
Hair & Make up : Rei Fukuoka(W)
Text : Hisamoto Chikaraishi(S/T/D/Y)

Yu Miyazaki

■PROFILE
2000年11月20日、三重県生まれ。高校在学中より女優を志望し、2018年からキャリアをスタート。2025年7月に配信がスタートしたNetflixシリーズ『グラスハート』のヒロイン・西条朱音を演じ、劇中ではみずみずしい演技とともにドラムテクニックを披露し、大きな注目を集める。近年の出演作にドラマ『ライオンの隠れ家』、映画『正体』などがある。
 
■着用情報
WOMEN’S SHIRT
2182B621.400(BLUE)
 
WOMEN’S MINI SKIRT
2182B607.100(WHITE)
 
TIGER RODEANO HL
1182A694.001(BLACK/BLACK)
 
KARATE BAG
3183B277.101(WHITE/SILVER)