BORN FROM AMBITION それは熱意から

それは鬼塚喜八郎という男の物語。はじまりは、スポーツには人生を変える力があるというひたむきな想いでした。Anima Sana In Corpore Sano——もし神に祈るならば、健全な身体に健全な精神あれかし、と祈るべきだ——このラテン語の格言こそが、オニツカタイガーの中核をなす理念となり、のちにこの頭文字を取って誕生したのが「アシックス(ASICS)」です。

1949年、設立当初は戦後間もない日本の青少年育成に貢献し、より良い未来を再建することを目的としていました。スポーツは人々を一致団結させ、社会を結びつける一番の方法であると考えていたからです。70年経った今でも、この理念は変わりません。細部にまでこだわり抜き、革新を求め続け、私たちのオニツカタイガーは世界に広がっています。

Here's some of those moments... オニツカタイガーが歩んだ歴史

1951

タコから発想したシューズ

きっかけはタコ。8本足のあの食材には、食卓にのぼるだけではない運命が待ち受けていました。鬼塚喜八郎の夕食に出されたタコの酢の物が、オニツカタイガーの革新的なバスケットボールシューズの着想源になりました。タコの吸盤のようにくぼみの深いソールを搭載した1951年の「TIGER BASKETBALL SHOES」。グリップが強く、プレーヤーの速攻や急停止といったゲームには欠かせない動きを可能にしました。最初にこのシューズを履いた日本の高校生チームが、大会で優勝したこともうなずけます。

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1960

ひらめきは風呂場から

ひらめきの瞬間は、入浴時に足の指先がふやけた時にやって来ました。まめのできる仕組みを大学の医学部教授から教わり、熱が原因でランナーの足にマメが発生することに気づいた鬼塚喜八郎は、マラソンシューズを開発するために、空気循環システム研究することになりました。孔を開けるという画期的な発想が最初に登場したのは1960年。「MAGIC RUNNER」は軽量で走りやすいだけでなく、優れた通気性も発揮しました。

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1964

THE NEED FOR SPEED 速さを求めて

日本のイノベーションがその真価を発揮したのは、1964年の東京大会。この舞台で、ブランドを代表するモデル「RUNSPARK」がデビューを飾りました。アスリート向けに、オニツカで初めて固定式スパイクを採用したシューズです。スパイクの長さを4種類から選べる取り替え式も後に開発され、アスリートはさまざまなトラックに対応することができました。さまざまな靴の構造が試されたのもこのシリーズで、例えばやわらかいスポンジをかかと部に重ねたタイプは、着地した時に足へかかる衝撃を緩衝しやすいように設計されていました。

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1966

THE BIRTH OF AN ICON アイコンの誕生

歴史に残る進化を遂げたのは1966年。この“オニツカタイガーストライプ” は、現在も変わらずオニツカタイガーとアシックスのシューズにあしらわれています。最初に登場したのは「LIMBER UP 革 BK」で、1968年のメキシコ大会に向けて誕生したデザインでした。

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1969

AN ATHLETIC FORERUNNER スポーツシューズの最前線

国際競技大会で優秀なパフォーマンスを発揮したことで、オニツカタイガーは、日本の一流スポーツシューズメーカーのひとつとして、世界にその名を知らしめることになりました。しかし世界が強い関心を示すだけには留まりませんでした。ビル・バウワーマンをコーチに持つアメリカの中距離走者のフィル・ナイトは、MBAでスポーツシューズマーケティングを研究しており、その一環として、鬼塚喜八郎にオニツカタイガーの販売権の交渉を持ちかけました。フィル氏は、オニツカタイガーをアメリカで展開するためにブルーリボンスポーツ社を設立。これがのちにナイキとなる会社です。そして、ブルーリボンスポーツ社から依頼されて誕生したのが、「TIGER CORTEZ」です。

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1978

現代のジョガースタイルを形に

ジョギングのために開発されたシューズ「CALIFORNIA」。足のアーチを保ち、つま先をしっかりサポートできるように、インナーソールを足の形にフィットさせて、つま先に動く余裕を作りだしました。広く、丸みを帯びたかかと部分は着地時のバランスを取りやすくし、広くやや反り上がったつま先部分は、前進する動きをサポートします。
安全性を高めるために、CALIFORNIAのかかと部分にはリフレクターが付けられています。これにより、夜間や雨天時にも、ドライバーは離れた場所からでもランナーを視認することができるのです。

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オニツカタイガーはその後アシックスとなり、世界有数のスポーツブランドとしての地位を守り続けています。そこには、今も昔も変わらず私たちの伝統が生き続けています。日本のクラフトマンシップを重んじる歴史がタイムレスな美しさに出会い、かつての競技用シューズは、やがてはタウンシューズとして愛されるようになりました。

この誇るべき伝統のおかげで、オニツカタイガーは2002年に世界に舞い戻って来ることになりました。新たに再解釈し、現代に生まれ変わった過去の名作の数々。スポーツシューズであるオリジナルのオニツカタイガーをベースに、カットやカラー、構造にアレンジを加え、今の時代に寄り添ったモデルとして、「MEXICO 66」、「CALIFORNIA 78」、そして「NIPPON MADE」シリーズが誕生しました。

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